Mentha Spicata

自分がやったお仕事原稿のフォローアップなどを掲載していきます。

Mac Fan 3.0 はじめました

新年あけましておめでとうございます。ブログの最終更新日を見たら2013年5月となっており、いつか公開しようと思って溜めておいた下書きもすっかり風化するなど、締め切りのない仕事だと自己管理がまったくできないことを露呈した氷川です。

そのかわり、と言ってはなんですがブログ以外の媒体各所では毎月のように技術記事を書けくお仕事が途切れることなく続いています。影響力のあるエンジニアでもなければ、アクセス数の稼げるブロガーでもない、ただの会社員兼業ライターに毎月声をかけていただけるのはたいへんありがたいことです*1

ふと振り返れば、もう5年近くこのお仕事に関わってきました。そんな折に、12月からこの分野でライターと並行して新しい業務にチャレンジさせていただく機会をいただき「情報メディアとは何なのか」を考える日々を過ごしており、自分自身の過程の記録も兼ねてエントリーを残そうと思います。

*1:うっかり引き受けすぎると、ひとつ終わるとまた次の締め切りがやってくる連鎖地獄に巻き込まれるので要注意です。

続きを読む

電子書籍「藤井太洋インタビュウ」を補完して

前回のエントリはソーシャル上で紹介していただいたこともあり、すくすくとアクセス数が伸びており嬉しい限りです。また、電子書籍の方もまだβ扱いながらも購入して読んでいただいている方もいらっしゃり、改めて電子書籍というマーケットを氷川自身も意識するようになりました。

さて、今回はこの本の補完パートについてと、β版解除までのスケジュールが変更になりましたのでそのお知らせと併せたエントリーです。未読の方は現在セール中でほぼ半額の250円で販売しておりますので、これを機にダウンロード購入していただけると嬉しい限りです。

藤井太洋インタビュウ ― Gene Mapperの舞台裏
氷川りそな
達人出版会
発行日: 2013-05-07
対応フォーマット: PDF, EPUB
続きを読む

Gene Mapper関連書籍を出版しました

ライター稼業を始めて数年経ちましたが、「人生塞翁が馬」を地で行っている気がする氷川です。単にこの業界が狭いだけなのかもしれませんが、とにかく日々驚くことが多いものです。そんな本エントリは、いつもの技術ネタではなくお知らせを兼ねた内容ですが、「電子書籍」ネタでお届けします。

本を出しました

今回出した本は「藤井太洋インタビュウ ― Gene Mapperの舞台裏 」というタイトルで、達人出版会さんから電子書籍版として販売開始していただきました。

藤井太洋インタビュウ ― Gene Mapperの舞台裏
氷川りそな
達人出版会
発行日: 2013-05-07
対応フォーマット: PDF, EPUB

日本の電子書籍の常識を打ち破り、ここ数ヶ月ですっかり「時の人」になった感のあるSF作家(ってもう呼んで良いですよね?)、藤井太洋さんの処女作でもある「Gene Mapper」が発売された約1ヶ月後の2012年の9月上旬にインタビューさせていただいたものを再編集し、文庫本換算で100ページ(約62,000文字)程度のボリュームに仕上げたものになります。

「Gene Mapperの関連書」とも言える本書は、3時間というインタビューの中で、あえて単一のテーマに絞らずに、「Gene Mapper」「電子書籍」「ビジネス」などをキーワードにしてさまざまな切り口から藤井さんの視点から見る「今」を語っていただいています。その結果、作家にしてマーケッター、そしてデザイナーとしての側面を持つ同氏のスキルを垣間見る文献として、興味深いものになったと思います。

インタビュー時期こそ古いものになりますが(この本がなぜ今になって出たのか、という理由に関しては、本書の「あとがきにかえて」をご覧ください)、今日現在においてもこの内容は「電子書籍を作ってみたい」という方には大いに参考になるのではないかと思います。もちろん本編「Gene Mapper」の副読本としてごく初期の空気感を知るために読んでいただいても、楽しめる内容です。

Gene Mapper -core- (ジーン・マッパー コア)

Gene Mapper -core- (ジーン・マッパー コア)

Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA)

Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA)

続きを読む

効率的なスクリーンショット作りを試行錯誤する その3:Icon編

今月のアクセスログを見ていたら、意外にスクリーンショット系の記事を読んでいる方が多くてびっくりな氷川です。それならば続きを、と書こうと思った矢先に以前のエントリで言及しなかったものを思い出しました。アプリのアイコンです。スクリーンショットとは微妙にカテゴリが違う気もしますが、同じ系統のものとして取り扱ってもまあ、間違いではないと思いますので取りあげてみようと思います。

iPhone Magazineなどでアプリのレビュー記事を作成をする際に必要になるのは図版だけでなく、アイコンを掲載します。これはどこの雑誌や書籍、ブログなどでもやっていると思いますが、なるべく高解像度のデータが必要となります。

最近はiOSも(Mac) OS XもHiDPI(いわゆるRetinaディスプレイ)が浸透してきたので、高解像度のアイコンデータを持つようになり、最大1024ピクセル四方という一昔前のVGAディスプレイだとそもそもはみ出るくらい大きなグラフィックスを持っていますので、印刷時にもドットが目立たず美しいアイコンが表示されるようになりました。

続きを読む

効率的なスクリーンショット作りを試行錯誤する その2:iOS編

分割するつもりではなかったのですが、前回のエントリが本人が思っていた以上に長く(というかすでに10,000文字超えているのに終わる気配がない泥沼化に)なってしまいましたので、プラットフォームごとに内容を分けることにしました。

今回はコンパクトにiOSです。氷川はマイナビさんから出ているiPad Fan ビギナーズというムックを2011年の冬から担当しており、通巻で3回ほどメインライターとしてお仕事をさせていただいています。

このムック初心者向けではありますが、実は初期セットアップのスクリーンショットをほぼすべて網羅していたり、手順をかなり細かくキャプチャして図版中心の構成で作ってあります。ページあたり最低でも4枚、総数は概算で600〜700枚くらい作ったと思います。かつ毎回ターゲットが、iPad 2(iOS 5)、iPad 3rd(Retina化)、iPad 4th(iOS6)と変わっていたこともあり、原則図版流用しないので重複する部分も新規で撮り直しています。

この他にもiPhone Magazineという雑誌で定期的にアプリのレビュー記事を担当していたりするので、日に20枚から多い時で100枚を超えるスクリーンショットを原稿と一緒に作成します。こういった作業には効率化が求められるでしょう。

続きを読む

効率的なスクリーンショット作りを試行錯誤する その1:Mac編

年末は12/31 24:50ごろまで原稿を泣きながら書いていた氷川です。あらためまして新年あけましておめでとうございます。

去年1年を振り返ってみるとよくもまあ…雑誌16冊、書籍3冊、ムック3冊。書籍は共著が多いので分量的にはとんでもなくはないのですが、本業ではない身としてはよく睡眠時間と休日を削ったな、と自分を褒めてあげたくもなります(苦笑)。

氷川は基本的にはコンピュータ系のライター、しかも書籍やムックは「使い方」系の本のお仕事が多いので、作成する原稿には手順を示すスクリーンショットが欠かせません(しかも1アクションごとに撮らなければいけないものが多いので、入稿時の総ファイル容量がGB単位、うちテキストは10MB以下なんてことがよくあります)。作業をきめ細かにスクリーンをキャプチャするのは集中力がいるため、なるべく人為的なミスが介入する部分は省きたいところです。

仕事柄複数のプラットフォームを行き来してスクリーンショットを撮りますが、それぞれクセが微妙に違うので、個々別々のノウハウが必要だったりします。まず今回は、Macに絞って考えてみたいと思います。

続きを読む

Fusion Driveに関する考察

SSDの速度に慣れすぎるとHDDでのシステム起動時間の正常範囲内の判断が鈍くなるのが恐い氷川です。

Mac Fan 2013年1月号2月号iMac (Late 2012)の特集記事をFusion Driveを中心に原稿をお手伝いさせていただきましたが、紙面ではページ数の制約も多かったため技術的な側面にはあまり触れませんでしたのでこちらで追記します。

続きを読む

OS Xのインストールを(なるべく)簡略化する

職業柄、年間1,000回以上はOSの初期化インストール作業をする氷川です。

少し前になりましたが、Mac Fan 2012年9月号にてMountain Lionの特集記事をお手伝いさせていただき、Q&Aなどのページを中心に書かせていただきました。紙面の都合であまり細かく書けなかったOSのインストールの話を補完しておこうと思います。

インストールディスク新時代

Mac OS X v10.7 "Lion" 以降いわゆる「インストールメディア」というものは基本的になくなり円盤の形でのOSの配布がアップルの歴史から消えました。…まあDVD自体読み込み遅いですし最近ではMacBook Airみたいにゼロスピンドルモデルが出てきて、インストール用のメディアもUSBメモリにしてみたり…と紆余曲折あったようですが、最終的には「インターネット上から復元する」というアップルご自慢のテクノロジーであるNetBootを応用した技術で、メディアレスまで持っていくというリカバリ方式を採用したのは、画期的ではあります。

続きを読む